top of page

No.2 続編「子どものやる気をいかに引き出すか」

No.2 続編「子どものやる気をいかに引き出すか」

©️Kimiko Sekimoto

第2回も、「子どものやる気をいかにひきだすか」ということについて考えてみます。前回のお話、「外発的に動機づけられる」と「内発的に動機づけられる」ということの違いは、ご理解いただけたでしょうか。さて、例えば、子どもが進んで勉強していれば、親としてはうれしいものです。ここで、もっと頑張ってほしくて、ご褒美(お小遣いなど)をあげることにしました。

 さて、このご褒美。どんな影響を及ぼすでしょうか。実は、このように自ら進んで取り組んでいることに、外的刺激を与えてしまうと、行動の目的がその刺激を得ることに変わってしまう(外発的に動機づけられてしまう)ため、その刺激が無くなってしまうと、もともとあった内発的な動機づけが無くなり、自分から起こした行動が続かなくなってしまいます。 
                
 このような現象を、アンダーマイニング現象と言います。行動に動機づけられていない場合、例えば、部屋の掃除をさせる、代わって買い物に行ってもらうなどというとき、行動を起こさせるために外的な刺激(報酬)を与えることは、行動を起こさせるという点では効果的です。 
            
 しかし、自分から進んで何かに取り組んでいるときのご褒美(報酬)は逆効果なのです。では、自分から進んで取り組んでいる行動をもっと頑張ってもらいたい時はどうすれば良いのか。まず、その行動と行動の結果をしっかり見とどけ、頑張りや努力を認めてあげましょう。子どもが自分でやれたという喜びや自分でやり遂げたという誇りを持てるように見守ってください。そして、自分はもっとできそうだという自分への期待を感じられるように言葉をかけてあげることが大切です。

佐々木万丈

bottom of page