突然ですが、「泳げない気持ち」「お水がなぜ怖いのか」子どもたちから聞いたことはありますか?
私は、たまにプール内で見かける、できない子どもに対して怒鳴ったり、力づくで補助をする保護者さんを見るといたたまれない気持ちになります。
親子関係の中で教えることの難しさや、一生懸命に教えているからこそ、声を張ってしまったりなど、お母さん・お父さんたちの気持ちも理解しているつもりではありますが
そういう場面に遭遇したとき、
子どもの様子を見ると大体は
泣くのを我慢しながらやっている
号泣をしている
など
水泳選手でもないのに
なぜここまで怒鳴られなければいけないのか
怒鳴ったら上手になるのかなど
指導者の立場で感じてしまうことがあります。
どうか水泳を嫌いにならないでほしい、自信を無くさないでほしいといつも思っています。
水の中に子どもを放り、泣いている子どもの口を塞ぐ保護者さんを見たときはレッスン中ではありましたが居た堪れず声をかけてしまいました。
(もちろん、全てがそうではなく、たまに見かける光景です。また、親子間での練習はコミュニケーションとなって、とってもいいことだな、と感じます)
まず、水泳ですが"歩く・走る"とは違って
専門的な補助や助言、練習メニューを組み立て、
正しい泳ぎをコツコツと繰り返させ、往復をさせ、習得をさせるスポーツです。
一回泳げば、一回教えればできるものでは無く
根気よく、コツコツ、繰り返し練習させるのです。
水泳コーチであっても、どうすればもっと上手になるのか、より良くなるのか悩むものです。
なので、根気よく、焦らず寄り添ってあげることが
大切です。
次に、水が怖いとはどういうことなのか
気持ちを少しでも汲んでもらえたらと思います。
例えば、クロールができない、呼吸方法を習ったことがない場合、
足がつかない、つかまるものがないプールで練習をするとなったら、怖いと感じませんか?もしかしたら、入るだけでも怖く感じるかもしれません。
怖がると身体に力が入り硬くなり、恐怖心から呼吸も荒くなります。そのような状態の中、水の中に顔を入れ練習をすることは沢山のリスクがあります。
足がついていたとしても、人は一杯の桶の中に水を満タンにして呼吸無くして長時間顔を入れれば大変なことになります。足がついているわけではありますが呼吸方法がわからないなか、
水に顔を入れることはとても怖いものです。
そのような状態の中でなぜ、これくらいのことができないのか怒られてしまうと、怖い気持ちがたくさん重なりますし、大好きなお母さん・お父さんから
"頑張ってもどうしてもできない事"
で怒られることはとっても悲しいことです。
先程にも書きましたが、親子間の練習について
否定しているわけでは無く、大好きなお母さん・お父さんと一緒にプールに入れることはコミュニケーションのひとつとしてとっても良いことだと思います。
また、沢山褒められている子どもをみると
すごい笑顔で中々コーチでは引き出せないな、と
感じることもたくさんあります。
年齢が低かったり、まだまだ子どもだからこそ
大好きなお母さん・お父さんの手前
甘えが出てしまうこともあり
お母さん・お父さんが子どもに教えるということは水泳に限らず難しい部分もあるかと感じますが
もし、そのようなことで中々上手に行かない
気持ちが焦ってしまっているなどがありましたら
個人レッスンでは、親子レッスンも可能ですので
お問い合わせ下さいませ。
ちょっと堅苦しくなってしまったので
最後に一つ、最近、私が個人レッスンを教えている子どもとの会話の中で改めて学んだことです。
「わたし、プールが好きなのに、スイミングスクールに通っているときに、ゴーグルを外して目を開けるテストがあったんだけど、プールの中って汚くて、怖いんじゃ無くて、汚いから目が開けられなかったの。でも、開けないと合格しないの。わかっているんだけど汚くて無理だったからスイミングをやめた」
そんな女の子もこの間、人生初の25mクロール完泳
お父さんも立ち上がってガッツポーズをして
みんなで喜び合いました。
なんでできないのか。ただ習得段階なだけであって出来ないというパターンが多いとおもいますが、
改めて言葉にして、子どもの気持ちを聞いて汲み取ってみることも大切だなと感じました。
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